前略、ドデカ愛の真ん中より

※個人の感想です

身、心、音。

 フルアルバム「身体と心と音楽について」リリースおめでとうございます~!!そしてありがとうございます!!!!告知から2ヶ月間ずっとこのために生きてたと言っても過言ではないくらいの日々で……。その2ヶ月の間普通に色々あって、もうダメだ!って思ったり、人生は最悪!人生は最高!を繰り返したり、そんなこんなで気づいたらアルバムが出ていました。今この瞬間、私の人生にHalf time Oldの音楽が存在していることに感謝。以下は曲ごとの感想です。

 

1.暁光

 これしかないよなあ、1曲目は。2022年のハーフを象徴する曲、っていうのをいつか選ぶとしたら、文句なしでこの曲になると思う。情報解禁を今か今かと待っていたことも、初めて音源を再生した時の気持ちも、初めてライブで聴けた喜びも、大晴さんのピアスが増えたことも、全部が2022年を象徴する大切な思い出だ。

 惑星も恒星も等しく「ほし」って呼ぶところがだいすきだ~~~!!私はシューティングスターがめちゃくちゃ好きなんだけど、その理由に『ハーフが歌う「現実」に、ほんのちょこっとだけ「星」「光」っていうファンタジー寄りのモチーフが混じることによって起きた化学反応を楽しめるから』っていうのがあって、世の中に星モチーフの曲はたくさん存在してて多分どれも好きだけれど、ハーフが歌う「星」は唯一無二の輝きなんだよな。この曲もそう。

 手の届かない存在なことは変わりないけど確かにそこにあって、実際に視界に入れることができて、技術の限りを尽くせば降り立つことだってできる(太陽はさすがに厳しいか)。そんな「星」というモチーフが好きで、そんな「星」を歌う彼らの音から溢れる光が好きだ。Half time Oldの音は、秒速340mで届く光だ。

 

2.STORY TELLER

えっ????ありえんくらい好きですが?????

 歌詞、声に出して読みたいというよりは落ち着いて写経したい。頭の中に余すことなく、それこそ漢字の書き順まで染み込ませたい。「怪物のように付き纏う過去はまだ僕に懐きやしないから」のところの『今まで言語化できなかったモヤモヤの正解を提示された』感すごくて唸る。捨てたいわけでも忘れたいわけでも無いんだよなあ。

 このスピード感で「矍鑠とした」「朴訥とした」ってワード出てくるの情報量多いよ。「我々が著書」なの良いよね。ハーフの歴史ごと「著書」って表現されてるのかもしれないし、もしかしたらこの曲を聴いている人も含めての「我々」なのかもしれない。「僕ら一人一人がドラマだ」と繋がっているような、でも確実に違った味があって好き。

 (なんだ??何が始まるんだ???)みたいなイントロからバチイケつよつよギターになるところ、大好き。「全て相応しくないと~」の変拍子は五拍子⇒三拍子⇒三拍子かな?他のところの拍子数えるのも楽しかった。変拍子は芸術。

 

3.Night Walker

 「ア"、、、、、」ってなりました、曲調から何から何まで好きすぎて。全力でダークサイドを表現するHalf time Old、最高。汚い現実を歌うバンドが歌う夜の都会……良…………。この曲を最大限味わうためだけに夜の池袋を散歩したいな~って思ったけど夜の都会が怖いので誰かついてきてほしいです(?) ところで、曲名をググったら

ナイトウォーカー(Night Walker)は、夜に屋外をうろつき歩きまわる、犯罪者や売春婦などの主に良からぬ者たち、または夜行性動物のことである。(Wikipediaより)

へぇ、、、、

 「箱入り」は「大切にしまってあるもの」っていう意味だと捉えていいのかな?中身が「ネズミ」ってなんだろう……「大切にしまわれていた小さい存在」……?井の中の蛙大海を知らずみたいなこと?「箱舟」は……「方舟」だったらノアのやつか~ってなるんだけど、「箱」にした意味は何かあるのかな。

 イントロのギターの時点で“ヤバ”を確信したのに金管楽器の音が入ってきたところで手叩いて喜ぶレベルのブチ上がりテンションになった。前奏でスタンディングオペーションさせないでください(喜) ベースがずっと良い。2番のAメロ、少数精鋭の骨組みみたいなサウンドにベースが仲間入りしてからギターと意気投合するみたいなところが好きです。あと、暗闇の中で突然金色の目が光ったみたいな始まり方をするギターソロをね……早くライブで聴かせてくれ……。

 

4.ムダトハ

 「無駄な事なんてないよ」が励ましに聞こえない、に初っ端からハッとさせられる。たしかに無駄にしておきたいことだってあるよね。全部忘れたくて2時間くらい散歩するとか、憂鬱を振り切りたくて1人で鳥貴族のカウンター席でベロベロになるまで飲むとか。でも、無駄に見えるようなことでも誰かにとっては無駄じゃなくて、その尺度が人によって違うから世界ってもんはややこしいな。

 「ふと気づいた駅は~」のところの歌い方で胸がキュッてなる。アコギの音色が切なさと優しさを加速......っていう言葉は似合わないな、泣いている時にハンカチを差し出されたような感じがする。(?)

 2022年、思い返せば息が止まりそうなくらいにつらいことばかりだったかもしれないけれど、誰かにとっては「無駄」かもしれない時間とお金の使い道は私にとっては絶対に無駄じゃなかった。Half time Oldと、音楽と共にあった全ての季節が、悲しくて虚しくて愛しくて美しかった。

 

5.もらいもの

からの「頑張れはただの呪いだよ」はずるいよ!!!

 「頑張れ」よりも「頑張ったね」って言われたいなって常日頃から思ってて、でも「頑張れ」って言ってくれる人の何割が「頑張ったね」って言われるような結果が出るまで私のことを見ていてくれるのかな。そんなことを考えてしまう自分のことが、割と嫌いだ。「頑張れ」にはプラスの感情しか入っていないのにね。

 こんなにも言葉巧みにいろいろなことを伝えてくれる人が歌うからこそ、「言葉以外のものを探している  居なくならないように守っている」が最大限にグッとくる。「私は私を心底信用できていないから」のところがあまりにも自分のことすぎて全部見透かされてんのかと思ったし、その後のギターソロが優しくも強くて、頼もしくて、綺麗で、この音に出会えてよかったなあって改めて思った。自分自身のことはまだまだ好きになりきれないけれど、Half time Oldのことを好きになった自分は割と好きかもしれない。そう思わせてくれたHalf time Oldが大好き。

 

6.dB

 イントロのギターで、うわぁ~!!!好き~!!!!ってバカデカ感情に襲われました。助けてください。「最低な世界だずっと」に「せやな!!!!」ってなるし、就活に失敗しまくって理想の自分になれなかったドリーマーと化していた時のことを思い出していた。最低な世界だったよ、面白いくらいにボロボロだったよ、ずっと。

 「言葉が無ければ塔も立たず」はバベルの塔のことかなあ?神様が人間の言語をバラバラにしたっていうあれ。「キリがない欲望と全知全能の神様」はこれに繋がってるのかも。「頑丈な僕ら」が持ち合わせているのが「フラフラな肉体と堅如磐石な心」だけなの良いな。弱っちい肉体なんて魂にくっついたオマケみたいなものなのかも。石の上にも三年って言うし、精神がブレなければ強い人間になれるかな。

 「酒やタバコに頼らずとも魅せろ人生」、仰る通りです.......本当に.......笑

 

7.Come Morning

 サビの「おはよう」のところで、過去に大晴さんのYouTube配信に「飲みすぎて起き上がれないので起きろって言ってください」的なコメントを送ったら想像の10倍くらいの声量の「起きろ~~~~‼️‼️」をいただいちゃったことを、どうしても思い出してしまいます。許してください。

 「照らす日」と「暗い世の中」の対比も、TVという無機物に対して「泣いてんな」って言うところも、初っ端からハーフらしくて良い。「冷やしていたビール」が「起き抜けのplease peace」に繋がっているような流れも好き。明日を迎えるための祈りを「また光が差しますように」って表現するところ、そして朝が来るから「おはよう」を言う、を逆転させて「名前を呼べば朝が来るから」と表現するところで、「他人を気にせずいようよ」も相まって冒頭の「暗い世の中」を打ち消しているような感じがする。

 優しくて心地よくて、ささやくような愛と平和と暗い世の中。些細なことで世界は平和になったりするんだなあ。

 

8.知りたい

 かわいい(かわいい)。「君に会いたい 君を覚えたい」よりも真っ直ぐな愛があるのなら知りたい。記憶のメモリは半分以上君で満たされたいし、試験の点数は82点じゃ足りないんだね。君のことで満点取ったとしてもそれで終わりじゃなくて、いつか君の記憶が半分以上僕で満たされて僕のことで満点とったとしたらほんとに「はんぶんこ」になるね。ニコイチ。かわいい。

 人体の6割は水だから「記憶にメモリがあるのなら 半分以上は君でいい」ってそれくらいのことなんだろうなあ。「永遠も不滅も使い果たしたね」といい、しれっと重くて好き。というか「記憶にメモリがあるのなら」って、データのメモリと定規の目盛り掛けてるの??天才、????

 誰かを愛する第1歩ってやっぱり「知りたい」なんだなあって思った。「知りたい」からSNSをフォローしてみたり、共通の愛を持つ人と友達になってみたり、機会があったら頑張って話しかけてみたり。愛の形って「ファン」「恋」「尊敬」「友情」「慈愛」とか色々あるけれど、やっぱりさあ、知りたいじゃんね、好きな人のこと。

 

9.さすらいラプソディ

 わたしの「青春」と名のつくものが複雑な形で終わろうとしている今年にさすらいラプソディがこの世界に放たれたという事実、超絶ドデカ感謝。ラプソディ、語感可愛いのに漢字で書くと「狂詩曲」なところが好き。かわいくてイカつい。流浪狂詩曲。

狂詩曲(きょうしきょく)またはラプソディ 自由奔放な形式で民族的または叙事的な内容を表現した楽曲。異なる曲調をメドレーのようにつないだり、既成のメロディを引用したりすることが多い。(Wikipediaより)

 ここでも「自由」が出てくるのいいなあ。青春って、自由奔放に繋げた思い出のメドレーみたいなもんだからね。青春の価値みたいなものは本人にしか決められないし、踏み込めない。思い返す度に輝きを増したり美化されたりするけれど、私だけの愛しい狂詩曲だ。ハーフの音楽は、まだ青春の地続きだったりするのかな。まだ〆ていなかったりするのかな。さすらい狂詩曲だから。

 途中のハイパー自由ゾーン(?)みたいなところが大晴さんの「ヘイヘーイ!」で始まって阪西さんの「イェア!」で締められるところがハーフらしくていいなあって思いました。最後のベースソロの音も好き。これも早くライブで聴きたい!諸々どんな感じになるんだろう?

 

10.浮世のハートビート

 「浮世」って仏教用語だと「憂き世」でもあるんだけど、それを名前に冠した曲が「世界はこのまま平和へ向かうだろう」で始まるのあまりにも頼もしくて泣いちゃうな~!って思ったら「未来はこのまま無難には辿り着くだろう」って……もしかしてさっきの歌詞って皮肉でもありましたか……?

 「神様だって嫌われる時代だ」という一種の開き直ったネガティブが2番になると「でもそれは変えられる不安だ」って希望を見出してるのが良すぎる。「宇宙のことと将来のこと」って、宇宙と将来を対等に並べる人はなかなかいないよ。将来は宇宙くらいの可能性があるのかな。地球って何十億年後には膨張した太陽に飲み込まれて無くなるらしいね。どう足掻いてもその時には生きてないけれど、宇宙のことを心配するのはそれくらいのスケールだと思ってる。将来にもそれくらいの可能性があるのかな。

 自分を少しは信じてみて、って先月のライブで気付かされたことを改めて本人の言葉で言われてグッと来ちゃった。私も私のことが好きでは無いけれど、信じることの価値を、意味を、信じてみたい。

 

11.必要なのはなんだっけ

 「君が思うよりずっと 皆僕らに無関心で」って、本当にそう。今日一緒にいた友達が着ていた服だって、だいたい次会う時には忘れている。心配性は抜けないけれど、肩の力を抜いて生きることは大切にしたいなあ。

 必要なものって、なんだろうね。この曲だと「言葉、音楽」って最後に着地しているけれど、その日その時で必要なものって違うんだと思う。今この瞬間に必要なものはなんだろう。ふと思ったんだけど、数年前ミニマリストになって「失ってばかりだけど取り戻す旅に出るよ」と歌った果てがこの曲だったら、なんか良いな。

 「例えばの話」がこんなに膨らんだなあ.......っていう構成が、ちょっぴり幻想的な感じがして好き。例えばの話に夢を見るのも、事実にしてしまうのもそれぞれの自由だから、それぞれの必要なものを大切にして、尊重して生きていたいな。

 

12.雫(Band Arrange Ver.)

 入れちゃえ~!のテンションで収録するもんじゃないよ、これ。半年前、この世はゴミ.......って荒んだ心のまま行った戦ツアーのファイナルで、突然のO.Aに心を洗われたことを今でも鮮明に覚えている。その後色んなステージを経て、「雫」という曲がこのアルバムでの形に「成長」するにはバンドとしての力が必要だったんだなぁ……さすが…………。

 いくら世の中がろくでなしだったとしても新芽に水をやれるのはこの世の中しか無いなら、蔓延るろくでもないことを自分なりにどうにかしてしまうしか無いな。ほっといたら枯れちゃう心にどうにかして水をやるように、なにかを掬いあげたりして生きていきたいな。これからの未来は宇宙くらい余りある可能性があるし、とんでもなく眩しいし、人生って思ったより長いから。多分。

 

 

 ちまちま書いてたらもうツアー初日な訳なんですけど、全然実感無いなあ。明日のライブで最後の一音が鳴り終わった時、私の心には何が残るんだろう。何も想像がつかないけれど、今しか出来ないことを精一杯楽しんできます。みんなまた会場で!!会おうね!!そして生きて帰ろうね!!!!