前略、ドデカ愛の真ん中より

※個人の感想です

8月2日

 何かを新しく好きになる度に、自分の誕生日くらい大事な日が増える。好きなものがたくさんあるから、大事な日は本当にたくさんある。幸せなことだ。

 Half time Oldを好きになって、大切な日がまた1つ増えた。8月2日。結成日でもデビュー記念日でもなく、バンド名を表す日付。おめでとう、と言うわけではなく、去年の8月2日からもう1年経ったんだなあ、と感慨に浸るか、いつもありがとう!ってHalf time Oldに感謝したり、好きな曲の話をしたり、みんながそれぞれHalf time Oldのことをいつもより濃く感じながら過ごす日。初めて見るタイプの記念日だった。

 

 少し、かつての私の話をする。色々な形で音楽に浸かっていた今までの人生の中で、大好きだったはずの音楽を、どうしても好きになれなかった時期が何回かあった。そのうちの1回、私は音楽に、仲間に対して最低極まりないことをした。厳しい日々に耐えて、いつかの栄光を夢見て共に歩んできた仲間のところから、こちら側から連絡をほぼ断ち切るような形で逃げた。「さようなら」も、「ごめんね」も満足に言えなかったような気がする。当時どうしてもメンタルが限界になってしまうような出来事があって、これ以上同じことを無理して続けたら自分が壊れてしまう、そう思っての決断だったけれど、当時の仲間と和解してまた一緒に音楽をやることができた結末を経た今でも、あの頃の夢を見る。喉が焼け付くような、腹の奥底がダークマターに変化するような気持ち悪さを伴って。

 

 いや、正確に言うと「あの頃の夢を見ていた」だろうか。

 

 色々な出来事を経て、私はHalf time Oldに出会った。思い出す度に悪夢に苛まれていた過去を、Half time Oldというバンドは「生きることが辛いなら  逃げることも選ぶんだ」のワンフレーズであっさりと掬いあげて、肯定した。Half time Oldのライブに行くようになって、いつのまにかあの頃の夢は見なくなった。あれだけ最低極まりない行為を働いてしまったのにも関わらず、私はまた音楽に救われたのだ。

 

 出会いから沼落ちまで結構タイムラグがあって、今日はHalf time Oldを明確に好きになってから2回目の8月2日だ。去年はハーフの日のことを直前まで知らなかったから、日付が変わるのにドキドキするのは今年が初めてだった。どうしたら私らしい形で8月2日を迎えられるだろうか。色々考えて、ひとつ作品らしいものは制作したけれどやっぱりブログも書こう、と思った。ハーフが私にもたらしてくれたもののひとつで、なにかいい感じのことが表現出来てたらいいなあ。

 私はHalf time Oldに関連する全てのことが好きだ。音楽はもちろん、メンバーのことも、メンバーのツイートもブログも、ハーフを好きだと言っている人の言葉も、ハーフを好きな人のことも。この素晴らしい世界で、Half time Oldに出会えたことに心の底から感謝している。母語が日本語でよかった。あの時音楽を完全に断ち切らなくてよかった。

 

 これからもずっと、Half time Oldを好きでいたいな。いつもありがとう。