前略、ドデカ愛の真ん中より

※個人の感想です

身体と心と音楽について

2022.12.16(金)名古屋ELL
『身体と心と音楽について』リリースツアーf:id:miya__t__O:20221218012717j:image

 

 始まりがあれば終わりがある。終わらないでくれ、といくら願っても大体のことは叶わずに終焉を迎えてしまう。いつかこの世界だって、終わらないでくれ、と願いながら終わりを迎えるのかもしれない。

 あの日、そんな「終わらないでくれ」といういつも通りの願いが初めて叶った。終わっていくのを見届ける時の儚さと美しさを感じるのも良いけれど、物語の続きが生み出されることによる希望はそれよりも遥かに大きいのである。2022年12月16日のHalf time Oldは、この世界にある当たり前をいとも簡単に全て飛び越えて、ステージの上で爆発するように輝いていた。その輝きこそが私にとって何にも替え難い宝物で、彼らはこの世の何よりも頼もしい存在で、この世で1番大好きな存在。そんな言葉がするすると心の中で生み出されて浮かんでいたくらいには、ただただ愛と希望と音楽だけで身体も心もいっぱいだった。

 私がしていることは「救済の消費」なのでは?と悩んでいた時があった。このツアー中、つまりほんの少し前のことだ。好きが止まらなさすぎた故の悩みに苛まれていた私を救ったのは、やっぱりHalf time Oldだった。8月某日の彼ら曰く、「生きてりゃなんでもいいよ」だそうで。生きていくことに大層な理由なんていらなくて、働いて、税金を納めて、疲れたら休んで、そうしてライブハウスだったり、音楽ホールだったり、あるいはもっと大きな会場だったり、自分の好きなものがある場所に「救い」を求めたりして、これからもまたそうやって生きていけばいい。来年から色々生活が変わるけれど、どうにか社会の歯車を全うして、胸を張って好きなことをしたい。(でも無理はせずほどほどに……)

 

 今までの自分みたいに我武者羅にはなれないかもしれない。もっと大人になっていくにつれて、感情が今ほど上下しなくなるかもしれない。好きな物が変わるかもしれない。それでも、身体も心も音楽に救われてばかりだったこの1年のことは、絶対に忘れたくない。

 

 本当にありがとう。私の大好きなバンド、Half time Old。