前略、ドデカ愛の真ん中より

※個人の感想です

六章立ての希望譚『ステレオアーモンド』

 こんな感じのブログを書くのは初めてです。みやざきと申します。Half time Oldのミニアルバム『ステレオアーモンド』がリリースされてからかれこれ1ヶ月が経とうとしていますが、未だにリリースハイ(そんな言葉は無い)が冷める気配がありません。何はともあれ、

ステレオアーモンド、あまりにも名盤!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

https://youtu.be/m_RxFgO_WKo

 この素晴らしいアルバムについて何かしたためねば、想いを形にせねば……!と思っているうちにリリースツアーが始まってしまいました。ライブに行ったらアルバムの見方が変わる可能性もあるので、3週間後くらいに迫ってしまった東京公演までにどうにかこのブログが完走していることを祈ります。

 

M01 みんな自由だ

https://youtu.be/hf185KA-Fcs

 あの曲がついにアルバム収録されるぞ~!いうてもまあ親の声より聞いたしな……って思ってた私がバカでした。アルバムのコンセプトを踏まえた上で『ステレオアーモンド』の1曲目として聴くとマジで全然違う。自由が押し寄せてくる。

というか希望の意を込められたアルバムの一曲目の主題が「自由」なのめちゃめちゃ良くない????????

 この曲がCRISP YELLOWじゃなくてステレオアーモンド収録になったの二重に納得しました。希望の名を背負うから自由がより一層輝くんてす。自由になりたい、自由でありたいと願うことも、今この瞬間何かしらの自由を手にしていることも、ひとつの「希望」なんだと思います。だって人生は一度だけだから。

 これはエールにも言えることなんですけど、既存の曲がアルバムに収録されたんじゃなくて『ステレオアーモンド』収録の曲が2020年から先行配信されてたんですよ、多分。あの1月1日、彼らが全国放送で高らかに自由を歌った日から希望は芽吹いていたんです。

 

M02 アセスメント

https://youtu.be/ap8dRBbyoSw

 自由の次は面接。面接にいい思い出がある人って多分あんまりいないよね。私も面接って聞いただけでお腹が痛くなります。

 お馴染みのアウトフォーカスに「僕ら一人一人がドラマだ」という歌詞がありますが、その“ドラマ ”が全力でぶつかり合っているような曲。人生経験がひ弱な学生なので大したことは言えないですが、なんでもない思い出も、苦かった思い出も、履歴書に起こしてしまえば案外頼りになるのかもしれません。懐中電灯レベルのバックボーンも、灯してしまえばトンネルを抜けることくらいなら出来るかも。“ 己に秘められた未知”がこの曲の希望なのかな~と私は思いました。

 サビに入った瞬間の、暗闇を無理やりこじ開けたみたいな爽快感が本当に好きです。ドラムは一生コピーできる気がしません。

 

M03 スターチス

https://youtu.be/Wn52jHJ3o6A

めちゃめちゃ良い、、、、、、本当に良い、、、、、、、、、

 恋愛系の曲だったら片想いソングにしか共感できない悲しい性を抱えている人間なんですが、スターチスはスケールがあまりにも違いすぎました。でも曲名が花の名前なのずるい……。「世界が滅亡したとして」「もう一度此処に生まれて」なら踏みしめる大地も、空も、何も無い筈なのに曲名が花の名前なのあまりにもずるい……。めちゃめちゃスケールの大きい曲だけど、例えば自分の両親が、大好きな友達同士のカップルが、こんな愛を育んでいたらめちゃめちゃ嬉しいな~と思うので、曲名がシンプルに花の名前なのってドンピシャなのでは?身近にこういう愛が溢れているとすっっっごいいいな~と思います。その事実だけでも私は幸せになれちゃう……。

 永遠でなくたって、地球を救わなくなって、愛は愛であればいいんですよ。愛は愛であるだけで希望になって、その希望がずっと心の中に根を張って、千年後くらいにまた大好きなひとに根と糸で繋がっていれたらいいよね。

 

M04 SHALALA

    リリース日の夜にこの曲をツマミにして酒飲んでた私、間違いなく世界で一番美味い酒飲んでた。イントロの鬼かっこいいリフだけで三杯は余裕。最高。シンプルにサウンドが好きすぎる。好きすぎて語るのが難しいね。

 「余白残しも可能性」「酸いも甘いも可能性」と言っているように、この曲はずっと「未来」を歌っているんですよね。アセスメントと地続きだったらいいな~と思っています。ただがむしゃらに背中を押すんじゃなくて、人生の色々なことを噛み砕いて、理論的に励ましてくれてるな~!!ロジカル!!(?) でもこの曲、「頑張れ」的なことは1回も言ってないな。人生に寄り添って、励まして、でも最初の1歩を生み出すかどうかはこちらに委ねるような曲だと思ってるんですが、「君なら僕より知っている」なんて言われたら踏み出さざるを得ないんですよ。Half time Oldを知っていればいるほど、「君なら僕より知っている」の凄まじさが身に染みると思うんですよね。これを大晴さんから言われる重み、ヤバい。

 

M05 エール

https://youtu.be/NdurK7PYXQs

ときたら次はめちゃめちゃ背中押してくれるじゃん!!!!好き~~!!!!!!!!

 ……はい。説明不要の名曲。でっかい手のひらで背中バン!!!ってされるより82倍くらい効く。

 「フレー!フレー!」ってこの上なくシンプルなエールが、Half time Oldの音楽を通すことによってすっっっごい爆発力になるんですよね。人生の酸いも甘いも饒舌に語るHalf time Oldからの、いちばんシンプルな励まし。パワー授けられすぎて心臓の筋肉が倍になっちゃう。「できるだろう  あなたならやれるだろう」を大晴さんから言われる重み、ヤバい(2回目)。1秒先も1分先も、未来だと思えばどれだけしんどくても愛おしく思えてきます。

 未来って死にさえしなければ誰にでもすぐそこにあって、可能性だらけの未知なる希望なんですよ。アセスメントとSHALALAにおける「希望」の総括をされたような気分です。アルバムの構成、上手すぎる……。

 

M05 なにもの

https://youtu.be/Pqtp15cBUsc

 「初めまして僕は僕というものです」で終わるアセスメントと「なにもの」が同じアルバムに収録されてるのヤバくないですか????

ヤバくないですか?????天才??????(知ってた)

 己のアイデンティティ、つまり「なにもの」なのかが無ければ、ここまでの希望は割と揺らいじゃうかもなあ。

※ここから下は勝手すぎる考察です

 「愛故に」存在は続いていくし(スターチス)、「生まれてきたこれまで」はキセキで(アセスメント)、これからの「一生」は未知なる冒険で(SHALALA)、なんて今までの「希望」を丁寧に優しく包んで授けられたような感じがします。何者かであることも何者でもないことも「自由」で、どんな存在であろうとHalf time Oldは「エール」をくれるんですよ……。人生って色んなことがあって(そういえばラジオで生きてるあるあるの歌って言われてたなあ)、世の中から馴染めなかったり弾き出されたりすることもたくさんあるけれど、その全部を優しく包み込んで、でも無責任に全肯定せず説得力のある言葉で諭すように癒す、そんなこの曲が本当に大好きです。

 

 

総括

私、めちゃめちゃHalf time Oldのこと好きじゃん、、、、、、

 という事実を改めて実感したというか、このバンドを好きでよかった!!このアルバムが世に出る瞬間を記憶に残せてよかった!!!と思った次第です。アルバムの曲順や構成はめちゃめちゃ大事だと分かっていても「曲がいっぱい入ってるやつ」という昔からの認識がどうしても抜けなかったんですが、それを完璧に吹き飛ばしてくれました。以前からある音源を違う方向から楽しめたり、アルバムのコンセプトと歌詞を絡めて考えたり、そんなアルバム特有の楽しみ方が久々にできた気がします。音源が解禁されてから2時間くらいずっと曲を聞き続けてたり、Twitterで感想を言ったり見たり、友達に勧めたり、とアルバムに関する全てが楽しかったな!!!!!

 

 今年あと3回ライブ行けるの、信じ難いくらい幸せです。爆音の希望を、然と受け取ってきます。